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★「就活スケジュール」無能な経団連が壊した日本の就活「インターンによる就活早期化」★

◆ 「就活はインターンシップ拡大により早期化へ」 「新卒採用の新たな青田買い手段としてのインターンシップ」 「大学3年生のインターンシップは過熱&学歴価値が拡大」 「経団連が示す愚策の就活スケジュールに従う日本企業的横並び採用の非効率」 ◆


 

2018年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.78倍と、バブル期以来の売り手市場が続いている。確かにこの数値は事実であるが、就活は学生の売り手市場というマスコミ報道は本当だろうか? 大卒求人倍率は企業の求人数を就職希望者数で割った数字であり、1人の学生に対して1.8人の需要があるということだ。企業側は180人募集しているにも関わらず、100人しか雇用できない状況である。

 

ただし、これは企業の選り好みをしなければという条件がつく。それぞれの学生には夢や憧れといった淡いものから、現実的な着地点まで志望する企業がある。どこでも望む企業の内定をあげると言われれば、総合商社や自動車会社、航空会社やテレビ局といった給料が高くて優良とされる学生人気の企業の名を口にするだろう(ちなみに自分だったら三菱地所な!)。なにが言いたいかといえば、いくら求人倍率が学生に有利な状況にあるとはいえ、人気企業の採用倍率はまったく安易になっておらず、優良企業への切符は非常に厳しく激しい競争に勝たねば手にできないということだ。

 

弊社が以前より主張をしてきた「人気企業への就活は相変わらず厳しい」という状況を取材した大変興味深いレポートがAERAから発表された(→慶應でも苦戦する「青田買い化」するインターン)。本日は経団連の無能な連中がめちゃくちゃにした就活スケジュールとフェアな就活について、その理由と現状を考察することとしたい。なお、就活についての最上のノウハウ集は以下の就職活動戦略にまとめてあるので参考にしていただければと思う。※なおAERA記事は信頼性に疑問もあるが本記事は概ね正直である。

 

就活戦略

 

①経団連の指針「就活スケジュール後ろ倒し」により学生の就活は長期化し困難になった

 

既得権益の代表的組織である経団連は、2016年卒の就活から強制的に就活スケジュールを変えた。経団連が定めた「→採用選考に関する指針」により、採用スケジュールが大幅に後ろ倒しになったのだ。具体的には就活の会社説明会の解禁を12月から3月に変更し、採用選考活動開始を4月から8月に変更したのだ。翌年の2017春入社の就活以降は、採用選考活動を6月からに変更しするという迷走を大々的に発信している。

 

損を被ったのは学生であり、得した者は誰もいないという酷い状況は、2020年に変更が予定されている大学入試センター試験も似たことになるだろう。文科省も経団連も改悪を嬉々と推進する。改善・改良すべきなのに、状況を悪くすることを改革といい、後には誰も責任を取らない。こんな社会に誰がしたのだろう? ここで不平や批判を述べても何も変わらないので、就活スケジュールの改悪前の以前の日程が望ましいと改めて主張したい。以前の就活スケジュールを知らない学生や読者諸君に向けて解説しておく。

 

●望ましい就活スケジュール(以前の就活日程)

・大学3年生12月:企業説明会解禁+プレエントリーの受付開始

・大学3年生1月後半~:エントリーシート受付&リクルーター面談開始

・大学4年生4月:採用選考開始(筆記試験&採用面談開始)

・大学4年生4月後半~:企業から内々定提示

 

もう少し詳しく説明しよう。12月から会社説明会が解禁される。学生は冬休みに試験対策をしながら企業説明会への申し込みやプレエントリーを実施する。そして大学の試験期間が終わる1月下旬から会社説明会が一斉にはじまり、エントリーシートの受付が開始される。

 

そして、旧帝大と早慶を筆頭とする難関大学の学生を中心に(大抵はMARCH&関関同立まで)、大学3年生の3月にリクルーター面談が実施され、大学4年生の4月に入ると同時に、筆記試験と採用面接が実施され、ゴールデンウィーク前には大手企業の内々定出しは終了する。就活の中心は大学3年生の冬休み~春休みが中心であった(いわゆる難関大学の学生は、大学3年の3月中に事前選考が済まされ、4月初旬に最終面接、GW前に内々定ゲットというのがモデルケース)。

 

大学4年生の4月は就活の終盤で一番忙しい時期となるが、大学4年生の4月は履修登録やらゼミのオリエンテーション的な時期であるため、5月になってから大学の講義と勉強に集中すれば良く、単位に不安がある者も大学4年前期の授業を真面目に受けることで前期単位を取得し、卒業への不安を消すことができた。就職活動は3カ月~半年以内程度と短期決戦であったのだ。

 

 

②就活はインターンシップ拡大により就活期間が長くなり、学歴区別がより鮮明に

 

インターンシップによる就活早期化

※画像:http://obolinx.com/

 

大学の長期休暇期間の大学3年の春休みにがくる従来の就活スケジュールから、何を考えたか(想像力の欠片もない)経団連は採用選考開始を6月にずらし、学生の就活の多忙期を大学4年生の4月~6月にした(当初は大学4年の6月~8月)。大学の講義と完全にバッティングする時期が就活の天王山になったのである。

 

こんな馬鹿な施策にプライベートカンパニーにである企業は付き合わず、自社にとって一番望ましい採用時期はいつであるのか? 学生と自社にとって適切な就活の形と時期を検証すれば良いにも関わらず、横並びを是として差別化することを恐れる(それがたとえ改良であったとしても)日本の大企業は、経団連の就活スケジュールをそろって受け入れたわけだ。株主や将来の従業員にとって望ましい施策ではなく、監督官庁や権威ある団体に従順な姿勢は、日本企業の人事の非生産性を示すわかりやすい事例でもある。

 

というわけで、学生は大学4年生の前期を就活に忙殺されることを余儀なくされ、それでも企業は早期に優秀な人材を確保したいという要求があり、結果広がったのが大学3年生の夏からはじまるインターンシップだ。このインターンシップも文部科学省の有識者会議が「企業の採用活動に直結するインターンシップは認めない」という愚策をお上が示すという、理解に苦しむ事態が発生している。

 

早期採用のニーズをかなえる新たな採用手段が、インターンシッププログラムとして拡大しつつあるわけだ(※なお、弊社はインターンシップは最良の採用選考手段の一つとして考えている。採用直結インターンシップかつ報酬型インターンシップ(有償)が、マッチングの精度から最も望ましい就活選考形態であり、インターンシップについては完全に肯定する)。

 

問題は採用や報酬などのインセンティブを示さないインターンシップであり、日帰りや数日の短期の稚拙なインターンシップブログラムの内容であるが、長くなるので本点についての言及は次の機会に譲ろう。つまり、就活の解禁は経団連の指針もあり早期化することができず、正式な選考を早期化することは気がねする(他社と横並びが心地よい)ので、インターンシップという新たな手法で優秀な学生を青田買いする手はずを整えるという歪な事態が現在起きているわけだ。

 

インターンシップ拡大の結果、学生は大学3年生から就活を余儀なくされ、学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保することがより困難になるという誰もが不幸になるという状況が発生している。そしてこのインターンシップ選考の激化である。人気企業のインターンシップへの参加は競争が激しく慶応大学や早稲田大学の学生ですら難しいという。

 

学歴フィルターの上位に位置している彼らは競争を勝てばチャンスを得られるが、MARCH以下の学生にはインターンシップ選考のチャンスすらないという事態も起きている。就活本エントリーの新卒採用時に学歴区別を大々的に実施することは世間から叩かれるが、インターンシップの選考を難関大学学生中心としても、上手くやれば炎上することもないだろう。

 

日本のダブルスタンダードという悪しき風習が学生の就活環境を歪め、グローバル競争から遅れていく。弊社は正論と徹底的な合理化で学生と企業双方にとって満足度の高い就活の仕組みを提案するべく現在準備を進めているので、今後の展開に期待していただければと思う。出資や仕事の依頼も歓迎する。