★消費税増税が招いた官製不況に新型肺炎(コロナウィルス)がトドメを刺す(令和不況観測)★

不況の街並み

閑散とする東京駅(丸の内仲通り)サラリーマンも消費を控え直帰している

 

2020年2月上旬,半年ぶりに上京出張したら不況の匂いがした.リーマンショック後のクラッシュを思い出す.東京駅~新橋駅界隈を散策して俺の株式会社系列レストランで食事をした.

 

コロナウィルス(新型肺炎)による外国人観光客激減の影響もあり街に人がいない.百貨店も路面店も飲食店もガラガラである.インバウンド客が消えただけではなく,日本人の消費者の姿も少ない.肌感覚ではリーマンショック後の不況期よりもずっと景気が悪い.

 

おそらく2020年春頃には日本が景気後退に入ったことが露呈するだろう.不況を飛び越えて「令和恐慌」がおとずれるかもしれない.

 

中国発の新型肺炎(コロナウィルス)だけが原因ではない.2019年10月の消費税増税でダメージを受けていたところに,インバウンド観光客減という致命的な第二撃を与えた形だ.

 

売上低迷で個人事業主や中小企業は事業の維持が困難になりつつあるのだ.つまり撤退/倒産が続出するということだ.2020年第一四半期の数字が発表される4月上旬頃は要注目だ.

 

悲観論を声高に叫ぶつもりもなければ,増税で日本経済は死んだなどと大げさに馬鹿騒ぎするつもりもない.米中貿易戦争の市況悪化という外部要因に加え,供給過剰経済に消費増税という需要減の愚策を実施して経済が弱っていたところ,新型肺炎(コロナ)によるインバウンド消費激減が更なる致命傷を与えた.わかりやすい構図であり単純な事実である.

 

この消費減はどこを直撃するのか? 先ず小売業・観光業・外食業だ.余裕がないところから順番に潰れていく.都心は不動産バブルで賃料負担が重しになっていたところ,日々の売上が消えるのだ.厚い資本を準備している大企業以外は維持できるはずもない.

 

中小零細企業は3ヶ月~半年程度しか運転資金の余裕がない.日銭商売で月々わずかな利益を上げている業種では「日々の売上減→原材料費(材料破棄),人件費,賃料,高熱水道費をまかなえない分が赤字になる」

 

例えば外食業が倒産すれば従業員が失業するだけでは済まない.原材料仕入れ先の小売業は売上を失い,不動産業は空テナントを抱えることになる.失業者は生活防衛のため消費支出を抑えるから経済全体が縮小する.地方経済は既に瀕死の状態であったから観光産業に頼っていた地域は破たんする.

 

→新型肺炎、SARSから17年 巨大化中国が生む日本経済のリスク(日経ビジネス)

『新型ウイルスが日本経済に与える影響が4カ月間に及ぶと仮定した場合、「名目GDP(国内総生産)を5270億円、下押しする可能性がある」』

 

観光客が消えた銀座

銀座から訪日外国人観光客が消えた

 

そもそも日本の実態経済は決して良くなどなかった.実質賃金や可処分所得が増えていないからだ.不動産や株式投資で稼いだ一部の人だけが潤っていただけである.日本は不動産富裕層が一定数いるので彼らが続々と富裕層成りした.

 

パワーカップルという共働きエリートサラリーマン夫妻が高額になってもマンションを購入してそれを支えた.低金利だけが日本経済の支柱であったのだ.

 

もちろん,根本的な背景には量的緩和による世界的なカネ余りがある.米株価バブルはその象徴であり,狂乱の様相を呈している.その一方で実態経済は相当傷ついていた.

  

→飲食店の49%が消費増税の影響で「客足減った」。「外食離れ」浮き彫りに

 

→北海道の観光損失426億円、中国客半減で 道銀総研推計

 

想像力に欠ける人々は中国人観光客が減って静かになったと喜んでいるようだけれども,打撃を受けているのは「小売業・観光業・外食業」だけではない.2019年からB2Cビジネスでも幅広い業種で業績が悪化している.

 

→新車販売台数は激減

『2019年12月の新車販売台数は、前年同月比11%減の34万4,875台となった。内訳は登録車が9.5%減の22万6,951台、軽自動車が13.7%減の11万7,924台』

※自動車は2020年も引き続き販売台数が10%以上減るだろう.

 

→造船ニッポン視界不良

※造船不況は造船所の閉鎖・縮小として地域経済を直撃している.

 

→JFE、鉄鋼事業利益ゼロの深刻度

※絶好調の業績を叩き出していた鉄鋼業も供給過剰と過当競争で不況突入

 

飲食店の客入りは致命的な状態

 

日本はマスメディア(マスコミ)が地上波テレビ放送を筆頭に日本社会と日本経済を悪化させることを競っており(不安を煽り,差別を助長し,それで金を稼ぐ)有益な情報はテレビからはほとんど発せられない.

 

価値ある情報は新聞や専門誌を読まなければ入ってこず,ネット情報は玉石混交が酷い.まともな情報を選択&判断できれば良いが,現状は,訪日外国人観光客が減って喜ぶ人々が溢れる等の不景気を喜ぶ残念な人を量産しているだけだ.

 

不況は,資産(ストック)がある人,もしくは安定した収入(フロー)が確保できる人以外の大多数の生活を破壊する.元々日本の大多数の庶民の暮らしは苦しかった.それが更に悪くなる.それを覚悟して備えることを推奨したい.

 

自分のような資産を持たない庶民には救いなどなく,令和恐慌になったら生き延びられないかもしれないと背筋が凍る.

 

  • 2019年10~12月期GDPは年率6.3%減 日本経済はリセッション突入の可能性大(追記)

「ゴキブリマイナス」と地上波民放で繰り返し放送していた.わざと述べているのか(悪意がある)面白いと思っているのかどちらかでなければ,日本の放送局のアナウンサーはルックスに優れた人材を配置し,喋りはAIか声優にリプレイスした方が良いだろう.

 

→10~12月期GDP、年率6.3%減 5四半期ぶりマイナス(日本経済新聞)

 

我らがtwitterと便所の落書きヤフコメでは,消費増税が諸悪の根源であり要因のすべてのように騒いでいるけれども,消費増税はトリガーであって根本原因ではない.消費者に消費余力と消費意思がないのだ.可処分所得の少なさと供給過剰という基礎体力が悪いところに増税が消費者心理にトドメを刺した.企業の設備投資もすこぶる悪い.厳しいを通り越して危機的な現状があらわになっただけだ.

 

そもそも消費税は年間250万円消費して「8%=20万円」が「10%=25万円」に増えただけだ.決して小さいとは言えないし消費増税は愚策中の愚策だと考えるが,社会保障費に比べれば増税による負担が大きいとは言えない.何よりも痛税感があるのは健保と所得税だろう.2%の消費増税を計算している人間はたいてい義務教育課程の数学ができていない(体験談).

 

毎月5万円以上の健保を支払う一国民としては,この国の社会保障が糞税制であり維持できないと制度疲労を起こしていると実感している.受益者負担制度を担保しない社会は腐る.資源国でもなく少子高齢社会で高齢者への手厚い社会保障を現役世代負担で賄う日本は破綻に向けてまっしぐらだ.

 

増税や財務省を叩けば正義のような風潮はいかがなものかと思うし(官僚の彼らは少なくとも優秀だ)頭の悪い為政者が権力を持つ仕組みと高齢民主主義が日本の成長に対しては悪影響を及ぼしていることを理解して,誰が悪くて馬鹿なのかを問題の根源を批判すべきだろう.