★携帯料金を値下げせよと国が騒いでいるがリテラシーが低い層は安いサービスを見つけて契約できない件★

日本の携帯料金

 

◆携帯代が高い? 携帯料金値下げの問題は,日本の携帯電話料金が一律に高いのではなく,高い携帯電話サービスを盲目的に選んで使う低リテラシーの日本人が大多数であること◆

 

 

官房長官の講演を機に,携帯料金の値下げを国で議論するらしい.この国は政府が民間企業に賃上げせよとか要請するに留まらず,民間企業提供の通信サービス料金が高いといちゃもんをつけて,まるで社会主義の様相である.日本は大丈夫だろうかというか実にヤバい.

 

 

 

 

携帯電話契約の2年縛りやSIMロック,最近では4年の分割払いでスマホを割引販売するなど,携帯キャリア各社の悪徳商法は目に余るものがあるけれども,消費者庁や公正取引委員会が取り締まるべきは,不透明で消費者に不利益をもたらす商取引,つまりは契約であり,企業が提供するサービスの料金に口出しするなど度し難い愚行であると声を大にして指摘したい.

 

 

労働基準法違反の企業を取り締まらず,非正規に関係のない賃上げを要望したり,残業代がなければ生活に余裕がないから望んで働いているのに,働き方改革だと労働時間を減らせとか,超勤代未払い企業の監視や罰を与えないのと同様に余計なことばかりをする.AppleがiPhoneで凄まじい利益を稼いでいるからといって,米国政府が端末代金を下げろというだろうか? 馬鹿馬鹿しい.

 

 

一方で,既得権益を守る酷い規制のため,ウーバーのようなライドシェアは参入できない.2010年代前半に世界各地に広がり,先進国どころかアジアの発展途上国でさえ当たり前になりつつあるサービスも日本では利用できず,悪い方向にばかりがまかり通るガラパゴスだらけの歪な国である.

 

 

官房長官いわく「携帯料金 競争働かず 4割下げる余地ある」らしい.ドコモやauやソフトバンクの所謂キャリアの携帯サービス料金が高いと指摘しているようだけれども,格安SIMと契約すれば日本は決して携帯料金が高いわけではないし,先進国でも品質に対するコストパフォーマンスは上位に位置している.※テレビなどの家電の方がずっと米国よりも高い.

 

 

少しググれば出てくることなので,わざわざエビデンスを一つずつ示すつもりはないが,問題は,安くて質も上々なコストパフォーマンスが高い携帯電話サービスが数十社より提供されて,簡易に申し込むことができる環境に日本はあるにも関わらず,学歴が低くて知識もリテラシーも低い層には,お得なサービスにアクセスしたり契約することが出来ないというだけのことなのだ.

 

 

これは馬鹿にしているわけではなくて,キャズム論で簡単に説明できる.わかりやすくシンプルに語っている永江一石氏の説明を紹介しておく(彼によるとアーリーマジョリティ以上は200万人程度しかいないとのこと).

 

 

 

 

流石に情報の取捨選択をする程度のリテラシーを持つ割合はここまで酷くないと考えているが,求める情報を検索することができるリサーチスキルがあり,情報の真偽を見抜くことができ(フェイクニュースに騙されない),比較検討して最適な情報にたどり着くことができる層は,多く見積もっても日本の18歳以上の人口の1憶人×10%=1000万人程度くらいだろう.

 

 

なぜ携帯キャリアを使い続けるのか? 月に1万円程度の通信費を削減する手間が面倒だから,キャリアを使い続けているという回答であれば納得できるが,大抵は安いサービスがあるのを知らないから,わからないからである.そしてキャリアへの感覚的なブランド志向があったりする.本人がそれで良いのであればとやかく言うつもりはないけれども,そういう人々に限ってギガが減るとかやばみ&つらみあることを気にしているのだから草も生えない.

 

 

平均所得以下で,携帯キャリアが提供する最新型のiPhoneを割賦で買い,液晶が割れても交換せず,ソーシャルゲームと通信費で可処分所得の10%とか20%使う層には,ほとんど情報は伝わらないし,例え情報が伝わっても理解されない.だから詐欺もこれだけは流行っているのだ.

 

 

現実には,格安SIMに契約変更すれば,携帯キャリアと同等のサービスが半額以下で利用できる.これが事実であり,この情報にアクセスして契約変更できるリテラシーがない者のために国がしゃしゃり出て民間企業のサービス料金というセンシティブなことに口を出すなという話だ.

 

 

もっと言えば,携帯キャリア3社は頭の悪い消費者から搾取して高利益率を確保しているけれども,NTTドコモとKDDIとソフトバンクの3社併せれば,携帯電波利用料500億円以上を国に収めており,公共の電波の利用に対して負担は一応されている.これを上げれば料金に跳ね返ることは欧州で立証されているし,国がとやかく言う立場になく,冒頭で述べた複数年縛りの契約は認めないなど,歪な契約にメスを入れて取り締まるのが筋だろう.

 

 

何十社もの契約先の選択肢がある携帯電話事業などに口を出す前に,5社程度の独占を許してNHKおよび民放5局で50億円以下しか収めていない,放送局の電波利用料こそ改善すべきで,日本の選択肢の少ないテレビ放送という世界に比べた異常事態をどうにかするなど,他にすべきことはいくらでもある.

 

 

政府や総務省が何をしたいのかまったく理解に苦しむけれども「少しでも無駄金を減らしたい」「コスパ良いものが大好き」という皆様へ,格安SIMに変更するとどれだけ安くてお得なのかをレポートしているので,ご興味ある方はご覧になっていただければと思う.

 

 

 

  • 格安SIMを使えば携帯料金は半額以下になる.

 

(追記)国による携帯料金値下げの圧力が最高に気持ち悪いのは,根拠がまったくもって不明瞭な点にある.例えば、基本料(基本プラン)が高いのか,通話料金が高いのか,データ通信料が高いのか,何が問題であるのかを明確にして,そこを改善すべきと指摘をするのであれば,理解はできる(国が口出しするのは妥当ではないと考えるが).

 

 

それを「家計に占める通信料の割合が高すぎる」といった論点がずれた指摘や(可処分所得が減って中流以下が増えている),「携帯電話料金は4割程度値下げできる余地があるのではないか?」と適当な問いかけを政府が実施することが度し難い.「消費税は5%に戻す余地があるのではないか?」なんて誰だって言える.根拠とバックデータを元に問題提起するのは,最低限のルールではないだろうか?

 

 

繰り返しになるが,日本の携帯料金がおかしいのは,契約更新料や複雑な料金体系であり,国の役割は消費者を騙したり搾取するかのような契約内容を改善させることを課題とすべきで,おかしな疑義をを呈するべきではないと改めて指摘しておきたい.