★「IoT家電?」冷蔵庫や洗濯機をネットに繋いでどうするのか? 役に立たないスマート家電★

役立たずなスマート家電

 

◆「IoT家電?」冷蔵庫や洗濯機をネットに繋いでどうするのか? 日本の家電メーカーの役立たずなスマート家電◆

  • 役に立たないIoT機能を具備して喜ぶ日本企業の残念な家電メーカー.

  • 消費者はスマート家電を求めておらず愚直に家電の機能向上を目指すべき.

  • リモコン接続機器はIoT化してスマホ経由で操作ができると利便性大.

 

 

「IoT?」「何それ顔文字?」というくらいにAIと並んでブームのようである.ビジネスチャットや電子決済の導入が遅れ,神エクセルのようなビジネス様式が蔓延っているIT途上国の日本では,IoTの活用方法がイメージできないらしい.参考:「つながる家電化は白モノ家電を救うのか」「スマート家電(パナソニック)」「SHARP AIoT 」

 

 

決められたことは奴隷のように忠実にこなすけれども,発想力や事業想像力がない.ありていに言えばどこでも代替が可能な残念な人材が年功序列の会社組織の中で運と縁でサラリーマン経営者になり,思いつきの意思決定をする.大企業には有能な尖った人材もいるが発言権はなく,そもそも日本企業では解雇されることはまずないし,大企業に所属していれば待遇も決して悪くない.

 

 

新卒至上主義で雇用流動性の低い日本ではイノベーションが起こるはずもない.インセンティブとモチベーションの設計が機能しておらず,飢餓感が欠けている.それでもドメスティックな日本市場は巨大で過去の遺産が大きいから成り立つ.

 

 

さて,IoTの話題である.「Internet of Things」の略であり,モノのインターネットと呼ばれている.あらゆるモノがインターネットにつながるというのは,ユビキタス (ubiquitous) とどう違うのだ? と不思議だ.元慶応大学教授の坂村健氏が提唱していたことに,テクノロジーが追い付いてきただけだろう.だが日本の家電メーカーはその活用方法に四苦八苦している.

 

 

IoT技術の最高の無駄遣いが「IoT冷蔵庫」「IoT洗濯機」「IoT電子レンジ」などのネットに繋がる家電である.冷蔵庫や洗濯機,電子レンジにネット接続機能をつけて何が便利なのか? どんな付加価値があるのかが戦略としてあるのではなく,繋げられる技術が出てきたからとりあえず繋いでみた,という稚拙な製品である.馬鹿みたいだ.

 

 

IoT技術を家電に具備することによって製品価格が高くなる.意識の高い(実際は情報弱者な)消費者にしか売れないだろう.冷蔵庫は冷やすという機能と容量や消費電力,保存機能をどれだけ強化できるかが重要であり,究極には冷蔵保存する食料品を腐らせない,限りなく長持ちさせる製品があればそれが理想だろう.

 

 

それを冷蔵庫の中身がわかるとか消費期限を知らせる「IoT冷蔵庫」だという.そんな無駄な開発と製造にカネを使っているから中国メーカーにシェアを奪われるのだろう.製品の機能向上に「ヒト・モノ・カネ」を投じずに,余分で役に立たない機能をつけて製造原価が高くなり,コスパの悪い製品は売れない.当たり前のことがわからないのが痛々しい.

 

 

IoT洗濯機も酷い.洗濯機をネット接続させて何が嬉しいのだろう? 便利かそれは? 洗濯機に求められる機能は,洗濯時間が短くなる,洗剤が必要ない,どんな汚れでも確実に落とせる,洗濯水量が劇的に減らせる.等である.洗濯コースを機械が選んだり,仕上がり時間を通知するなど,発想が酷過ぎてため息が漏れる.

 

 

技術革新と発想の成功モデルとしては「マグネシウム洗濯」が昨今の成功事例であるが,日本の家電メーカーのマス商品における世界での競争力は致命的に厳しい状況であるので,高機能家電を製造するしかない.否定するだけなら馬鹿でもできるのが一つ提案.日本は常温水選択が一般的であるので,欧米に一般的な温水洗濯機を日本用にカスタマイズして製造&販売すれば人気商品になるだろう.温水洗濯機が欲しい.

 

 

日本の迷走する家電メーカーの筆頭はSHARPであり,大失敗した液晶投資に引き続き,画質を追求した液晶テレビや,IoT電子レンジなどの利便性にまったく貢献しない製品を開発しており,社員をリストラして固定費を削減しただけの見せかけの復活は行き詰まり,そのうち業績不振に陥るのではないかと心配になる.

 

 

シャープは安い白物家電を製造することができ,それなりに競争力があるのだから,安くてそれなりに上等な冷蔵庫,洗濯機,エアコンを製造するコスパ戦略に打って出る以外に生き残りの道なんてないだろうに.安くて良いものを作るという基本に立ち返って欲しい.ブランド化して売るのは無理.

 

 

最後にIoT技術で接続すべき家電はリモコンのある家電であると提唱したい.ネット接続化すべきは「テレビ」「エアコン」「扇風機」「ストーブ」「ファンヒーター」「照明(蛍光灯/LED)」リモコンで操作する家電はIoT化する価値がある.

 

 

エアコンの温度設定,照明のON/OFF,いずれもスマホを介してコントロールすることができれば,リモコンが不要になる.リモコンが行方不明になったり紛失したりしてもスマホで代替できる.スマホで操作できるということがスマホ音声を通じて操作できるということであり,利便性がアップする.

 

 

スマートスピーカーが流行している!とメディアは平気でガセネタを流布するけれども,スマスピという邪魔で面倒な設定が必要な機器が普及するはずがない.スマホやタブレット(テレビだって良い)を媒介にして家電を直接操作できる方がずっと利便性が高く,スマートスピーカーに天気を問うたり,音楽を再生して喜んでもらったりと日本の消費者はITリテラシーのレベルが随分に残念で,米国や中国の周回遅れが痛々しい.

 

 

家電メーカーの経営陣と技術者は,消費者に求められている機能は何か? 便利な機能とは何か? 技術開発できることはどこまでか? という本質の議論からやり直していただきたいと思う.IoT冷蔵庫やIoT洗濯機と馬鹿にされて,これ以上世界でシェアを落とさないためにも.