★テニスグランドスラムの価値と難易度 大坂なおみ優勝の全米オープンの巨額賞金はアメリカンドリーム★

テニストーナメントの仕組みと賞金

 

「アメリカンドリームを若干20歳で実現した大坂なおみの凄さ」「テニスグランドスラムで優勝することは数千万人に1人の勝利の確率&世界の頂点」

 

 

日本のマスコミは腐っているので,テレビも新聞もインターネットメディアも「日本人の大坂なおみ凄い!」とか「テニスグランドスラム優勝は日本人初!」と,実にどうでも良い焦点にフォーカスして,セリーナ・ウィリアムズをディスる記事ばかり.読むに堪えない,見ると眩暈がする,耳にすると気分が悪くなる情報でウンザリする.

 

 

カズオイシグロ氏のノーベル文学賞の受賞の際も日本人!日本人!騒ぎ立てたが,日本にルーツがあって日本で生活したことがなく,日本語が不自由な人材を日本人の誇りなどと語られると違和感を覚える.大坂なおみが素晴らしい選手で,一生懸命に覚えている日本語も微笑ましく,純粋に彼女の功績と努力に敬意を示せば良いのに,訪れたことのない北海道の祖父宅まで追いかけて馬鹿げている.

 

 

日本のメディアの酷さは末期的であり,生産性のある議論は放送免許の電波オークションを実施せよの一言で片づけるとして,テニス全米オープンの優勝を果たした大坂なおみがどれぐらい凄いのか,彼女の偉業を称えるために,どれぐらいテニスグランドスラムで優勝することが難しいのかを綴ることでテニスの魅力と併せて知っていただければと思う.

 

 

①テニスツアーの仕組み&ランキング&賞金 テニストーナメントとプロテニス選手

 

テニストーナメントポイント

 

プロテニス選手の定義とは? 自称でプロテニスプレーヤーを名乗ることもできるが,プロであるか否かは一言で表せば「ATPワールドツアー」に勝利し,ポイント&ランキングを有しているかが1つのボーダーと言えるだろう.「世界ランキングxx位」と表されるのランキングの元になっているのが,各ATPツアー(女子はWTAツアー)の成績により獲得できるポイントである.

 

 

プロテニス協会は男子「ATPツアー」,女子「WTAツアー」というトーナメント形式の大会を主催している.これは世界各国でグレード別に大会のレベルが規定されており,このATP(WTA)ツアーの成績に応じてポイントが付与され,そのポイントをベースにランキングが決定される.ランキングは過去一年分の出場大会での勝ち上がりに応じたポイントの合計であり,大会ごとにポイントの大きさが違う.ランキングは,リアルタイムの強さ(順位)を如実に表しているとも言えるだろう.

 

 

このワールドワイドのテニスツアーはグレード別に「グランドスラム」「ATPワールドツアーマスターズ1000」「ATPワールドツアー500」「ATPワールドツアー250」と分かれており(※男子の場合),各大会毎に参加資格から獲得ポイント,賞金金額までがらりと異なっている.文字でつらつら説明してもわかり辛いだろう.簡略化した図を以下に示す.

 

 

テニスグランドスラム賞金解説

 

 

中学校の時美術の成績2だったので,色使いのセンスの悪さはご容赦を.上記のピラミッドを見ていただければ,各大会ごとにグレードが異なることがわかっていただけると思う.大会のグレード別の順位とポイントを見ていただくと,全米オープンの難易度と凄さが伝わってくるだろう.

 

 

マレーシアオープンの優勝賞金は16.5万ドルであるが,全米オープンは準優勝の賞金で145万ドル.いかにグランドスラム準優勝が快挙であったかがわかる.そして,大坂なおみが優勝した2018全米オープンの優勝賞金は380万ドル!(約4.2億円)まさにアメリカン・ドリームの実現である.

 

 

ちなみに,9月に開催が予定され,大坂なおみ選手の全米オープンに続く優勝が期待される「東レパンパシフィックオープンテニストーナメント」は優勝賞金100万ドル(約1.1億円)とグランドスラム大会に引けをとらない高額賞金の大会であり,厳しいトーナメントになるだろう.→「東レ パン パシフィック オープンテニストーナメント - Toray Pan Pacific Open Tennis Tournament」

 

 

②頂点を決める戦い 最高峰の4大大会「テニス・グランドスラム」

 

グランドスラムのスケジュール

 

サッカー選手はワールドカップもしくはFIFAクラブワールドカップの優勝を目指し,ゴルファーは世界ゴルフ4大メジャートーナメント(マスターズ・トーナメント)の優勝を目指す.テニスプレーヤーは? 世界ランキング1位と同時にグランドスラムでの優勝が最終目標となる(グランドスラム制覇はテニス界最高の栄誉とされる).  

 

 

日本では一番有名な大会を指して「目指せウィンブルドン!」と夢を語る.ウィンブルドンを筆頭とする全豪オープン,全仏オープン,全米オープンを知らねばテニスファンとして恥ずかしいですので,このテニス界の世界4大大会の概要について紹介しよう.モヒート飲みながら全米オープンを観戦してぇ.

 

 

なお,本記事は2014年の錦織選手優勝時に作成したものであり,デフレで低成長で没落途上にある日本とは違い,世界はバブル真っ盛りであり,インフレ進行中であるので,2018年現在は×1.2倍~1.3倍の金額になっていることをお断りしておく.

 

 

<全豪オープンテニス〜南半球唯一の四大大会〜>

  • ‐日程:1月後半
  • ‐コート(サーフェス):ハードコート(プレクシクッション)
  • ‐賞金総額:3300万豪ドル(約3100万ドル=約31.6億円)※2014年
  • ‐ひとこと:毎回波乱が起きる大会

 

<全仏オープンテニス〜4大大会で唯一のクレー(赤土)コート〜>

  • ‐日程:5月末から6月初め
  • ‐コート(サーフェス):クレー
  • ‐賞金総額:2500万ユーロ(約3450万ドル=約35億円)※2014年
  • ‐ひとこと:最も過酷なトーナメントと呼ばれているよ.審判のフランス語で混乱しちゃうね

 

<ウィンブルドン選手権(全英オープン)〜世界最古のテニス大会〜>

  • ‐日程:6月最終月曜日から2週間
  • ‐コート(サーフェス):芝
  • ‐賞金総額:2500万ポンド(約4200万ドル=43.2億円) ※2014年
  • ‐ひとこと:伝統と格式の大会.参加することだけでも栄誉(1回戦敗退でも450万円以上貰えちゃうぜ)

 

<全米オープンテニス〜優勝賞金は最高額!〜>

  • ‐日程:8月の最終月曜日から2週間
  • ‐コート(サーフェス):ハードコート
  • ‐賞金総額:3830万ドル(約40.7億円)※2014年
  • ‐ひとこと:スポンサーやセレブも集う世界最大のテニス大会

 

③大坂なおみは2018全米オープンで優勝することにより生涯獲得賞金320万ドルから700万ドルへ!

 

カネの話が皆興味があるだろうから続けて語る.今回大坂なおみ選手はアメリカンドリームを実現した.若干20歳という若さであり,近年の成長が著しい選手であったことから,これまでの獲得賞金は320万ドルであった.これでも20歳のトッププロ野球選手の契約額と年棒合計を上回るので凄い額であるが,大坂なおみ選手は今回の全米オープン優勝で380万ドルを手にして,生涯獲得賞金が倍に増えた.

 

 

 

 

●(推奨情報)読むに値する素晴らしいコンテンツ(数少ない日本語で発信されているまともな情報)

 

→錦織フィーバーだけじゃない、USオープンの知られざる楽しみ方

アメリカのスポーツビジネスは50兆円規模で,日本のスポーツ産業の経済規模は約6.4兆円と言われており,テニスだけではなくスポーツがカネになることを教えてくれる.鈴木友也氏のコラムはどれも面白い.

 

→池上彰のわかる「テニス世界ランキング」

賛否はあれども池上彰の説明は素人相手にはわかりやすい. 

 

→テニス全米オープンはカネのなる木

富裕層向けビジネスは夢がある.

 

→USオープン ウィリアムズ=大坂 ドラマにみるマイノリティ女性選手の葛藤と連帯

セリーナ・ウィリアムズ選手の言動や振る舞いの酷さはさておき,日本のメディアの報道には本当に辟易する.加えて、ペナルティを課す権限は審判にあるにしても,ペナルティがポイントやゲームの減点(対戦相手への加点)では試合結果に後味の悪さを残すので,罰金,もしくは次回大会のシード権剥奪など,ペナルティのあり方は再考すべきではないだろうか?

 

→セリーナ騒動の報道にみる米国文化

毎日新聞は読むに堪えない記事も多いけれども,國枝すみれ氏が良記事を掲載していたので紹介することとしたい.丁寧な事実報道を評価したい.日本の新聞は解釈記事や感想文記事が多すぎるのが問題であり,本記事のように事実報道をベースとした情報発信を期待したい.朝日新聞にせよ毎日新聞にせよ,優秀な記者はいるにも関わらず,ガセネタや誘導記事が乱発されるのは,日本社会が組織になると腐るという合成の誤謬を如実に表していると思う.

 

 

↑ハーディソン婆さんのコメントは,ウィットのある上手い苦言だな!と思ったら(身近な個別ケースを例えに日本人の変わり身の早さとご都合主義を皮肉っている),たくさんのヤバい人に絡まれているのを見ると,日本に「文字は分かるが文は読めない」という人は相当に溢れていて,大勢の日本人の怒りと憎しみと視野の狭さが大変に勉強になる(怖い…).

 

 

村上春樹が記したように「世の中には誤解というものはない.考え方の違いがあるだけだ」と考えているけれども,人の話を聞かない,解さない人に相対すると,そこには完璧な絶望しかないのかもしれない.

 

 

④プロテニス選手の稼ぎと難易度.テニス世界ランキング上位の難易度を競技人口から考察!

 

 

錦織選手が2014年にラオニッチ選手を破り2年ぶり2度目のジャパンオープン優勝を果たした時は,感動の一言では足りず,心の底から熱くなったのは私だけではないだろう.ラオニッチ選手の高速サーブへの攻撃的なリターンや,ピンチでの粘り強さ,長時間でも切れない集中力など,プレーの凄さはもちろんのこと,試合終了後のインタビューコメントの素晴らしさに感無量.

 

 

優勝が決まるとラオニッチ選手との握手を交わし,コート上に仰向けにに倒れ込み見せた涙.試合中には身体の痛みや疲れからか,苦しい表情を隠しきれなかったものの,勝利の笑顔と涙がなんとまぶしくカッコ良いことか.観客は総立ちとなり拍手と歓声が鳴りやまなかったのも場を最高に盛り上げたスパイスであった.努力するって素晴らしい,勝利を手にするってカッコ良い,成功するって羨ましいと学ぶことがいっぱいの素晴らしい試合を見せてくれて本当に感謝. 

 

ところでテニス選手は稼げるのだろうか? 一番人気の野球人気選手(タイトルホルダー等)の上位10人になるためには,15万人の中で1番になるという途方もない競争を勝ち抜かなければならない.野球選手スゲー! でも,テニス世界ランキングTOP10というのは,さらにその8倍もの難関であるのを御存じだろうか. 

 

 

数字に強い方であれば,子どもにテニスを習わせて将来に第2の大坂なおみ選手や錦織選手を育て上げるんだ! などという挑戦は博打であることを理解できるけれども,世の中のほとんどの人は算数ができないので,今回は錦織選手や大坂なおみ選手が「どれだけ凄いのか?」を客観的に解説するべく,習い事の稼ぎについて少しだけ言及したい.

 

 

大坂なおみ選手や錦織選手は「日本人初」の実績を次々に上げているが,実際にテニスの世界ランキングTOP10や4大大会(グランドスラム)準優勝がいかに難しく,快挙であるのかは確率で説明しないとわかっていただけないだろう. 

 

 

アメリカのマーケティング企業「Sports Marketing Surveys」によると世界のテニス競技人口は約1.1億人.とすると,テニス世界ランキング(ATPランキング) BEST10というのは1100万分の1の高みに位置していることを意味する.ちなみに同社の調査によると他のスポーツの競技人口はゴルフが6400万人,野球が3500万人とされてる.(サッカーは2.5億人以上(FIFA調べ)). 

 

 

算数のできない我々日本人のために,もう少しわかりやすく他のスポーツと比較して掘り下げる.例えば日本のプロ野球の一軍登録枠は28人.両リーグ合わせて12球団あるから,我々が試合を観戦し応援する際に目にする選手は28×12=336名.日本の野球人口は約150万人とのことなんので,プロ野球選手になるには4500分の1の確率,さらにこの中のTOP10の存在には15万分の1の確率でなれるということである(ざっくり計算失礼).

 

 

⑤既得権益で頭が悪くてもたくさん稼いでいるマスゴミ代表のテレビは情弱向けの広告で稼いでいる件

 

 

ところで,マスコミの手のひら返しというか,急な飛びつきぶりは見ていて吐き気がする.確かに大坂なおみ選手の全米オープン優勝という日本人初の快挙は素晴らしいが,日本人初の優勝についてどう思うか? などと質問するような恥ずかしい行為は心底ウンザリする.日本人として誇らしく,応援したい気持ちはいっぱいだが,各テレビ局の報道姿勢はマスゴミと呼ぶに相応しい低俗さではないか? 

 

 

身内で馬鹿騒ぎして,相手に同じ反応を期待するのは,サッカーブラジルワールドカップ時にも「試合観戦しないのですか?」と街中で現地通勤者に質問を投げかけた事例同様,見ていて不愉快になることを正しいと信じている既得権益業界ならではの行動と言えるだろう.

 

 

日本のTVと新聞はジャーナリズムの欠片もなく,米国や欧州は選択肢が多いことを知らない情弱で溢れる日本社会だけれども,少しでも有益な情報を目にしたいのであれば,専門誌や海外誌に目を向けることをお勧めしたい.糞無能なマスコミが淘汰されることを願って。