★生ビール飲み放題290円/30分!コンロ家の圧倒的なコスパ戦略から考える居酒屋の飲み放題ビジネス★

飲み放題戦略

 

「生ビール飲み放題290円/30分が安くてお得で素晴らしい」「コスパこそが最強の優位性であり競争力である」「コスパ最高の居酒屋は繁盛する」「居酒屋の格安飲み放題戦略」「飲み放題の英語表記 All You Can Drink(Nomihodaiを発信せよ!)」「おい生ビール千円!で話題をさらったコンロ家のコスパ戦略」

 

 

「おい,生ビール」と横柄な頼み方をする客は,生ビール料金が1000円(通常380円/定価)になる.との張り紙がTwitterを起点として,SNSやインターネットメディアでバズってプチ炎上して話題を集めた「コンロ家 飯田橋店」.この投稿が偶然なのか仕掛けたステマなのか怪しいところではあるが,相当に注目を集めて,知名度向上,来客数増に繋げた「SNSマーケティング」の成功事例としてウォッチしていたところ,客と店舗のWin-Winの体制を築くという完璧な結果を残していたので,考察することとしたい.

 

 

コトの経緯は以下の記事を参考にしていただければと思う.

→「おい、生ビール」なら1杯1000円 頼み方で値段が変わる居酒屋のユニーク貼り紙、運営元に話を聞いた

 

 

そしてその後,新たに魅力的なサービスを提供して,プレスリリースを出すことにより,テレビで取材放送されていた.

 

 

 

完璧な戦略である.惚れ惚れする見事なマーケティングだ.経営者かオーナーか店長か,仕掛け人はわからないけれども,SNSで注目を集めたことを契機に,来店客増に結び付けて,常連客化を図るために新たに魅力的なサービスを提供するという,会社として売り上げ拡大と成長に向けて最高の策を打っているので学ぶことが多い.素晴らしいサイクルである.

 

  • ①Twitterで注目を集めて拡散(発信)

  • ②SNSやインターネットメディアで拡散(大注目)

  • ③客数増という成果を上げる(集客増)

  • ④新たに価値あるサービス「格安飲み放題」を提供(サービス向上)

  • ⑤テレビで取材&報道される(知名度確立)

  • ⑥常連客増で大繁盛!(大成功)

 

一般的にはSNSで注目を集めることで逆に炎上して大けがをするケースが多い(宣伝するつもりが逆効果でマイナスの結果に終わることが大半).今回の「おい,生ビール」と頼んだ客には1000円課金.という張り紙も,炎上紙一重のかなり危ういアプローチではあった.そして世の中,常識やモラルのない人間が大勢いるので,どんな横柄な注文をしても俺は客で尊重しろという姿勢の屑が押し寄せる可能性もあった.

 

 

それを,話題と注目を集めて客数増に繋げたところで,更に魅力的なサービスを提供して顧客満足度を上げる.素晴らしい,ケーススタディとして教材になるレベルである.

 

 

すべてのお客様に美味しい生ビールを、リーズナブルに、お互いがストレスなく、そして楽しんで飲んで頂きたいという想いから、当店名物である100種の樽ワインも含めて、生ビールを『セルフサービス』に変更いたしました。樽生ビールは<一番搾り、ラガー、ハートランド、黒生>の4種類をラインナップいたします。これら生ビール4種、ワイン100種が<30分290円>でセルフサービス飲み放題という圧倒的なコストパフォーマンスにより、地域で最もお客様とスタッフがストレスなく過ごせる飲食店を目指します。

 

 

30分290円でキリンの生ビールが飲み放題.ハートランド飲み放題はめちゃくちゃ嬉しい,魅力的.生ビールだけでなく,100種類のドリンクが飲み放題とは,店舗が主張する通り圧倒的なコストパフォーマンスである.コスパ厨の人間にとっては最高のサービスである.そしてその条件はセルフサービスであることだけ.

 

 

まともな感覚の持ち主であれば,大衆居酒屋に手厚いサービスなんて求めていないし,セルフサービスはまったく問題にならない.ちまたのビュッフェやバイキングが大繁盛していることを知っていれば,客は自ら動く手間を大して気にしていないことは明らかであるし,大勢の人間にとっては「価格≧サービス」つまりコスパが最重要指標である.だからコスパ最高!は最高のセールストークになる.

 

 

「コンロ家 飯田橋店」の取り組みは素晴らしく,是非とも名古屋に展開して貰いたいと期待するとともに,コスパの悪い名古屋の居酒屋(名古屋の居酒屋のレベルは酷い)は,真似をするくらいの経営努力を見せて欲しいところであるが,ひとつ驚いたことがある.生ビールも含めて100種ドリンク飲み放題が「290円/30分」=「580円/60分」という驚異的に安い価格設定にできたことである.

 

 

ちなみに生ビールは原価が200円/500cc程度である.つまり客がこの飲み放題を注文して,60分(1時間)で3杯以上飲んでしまうと(5杯飲める人もいっぱいいる)店舗側は原価割れの赤字になりかねない.それぐらい「飲み放題290円/30分」というのは挑戦的な価格であり,どうやったらこの価格で提供できるのだろう? 企業努力の凄さは素直に認めるものの不思議である.

 

格安飲み放題

 

もちろん,ドリンクではなく飲食メニューで利益を稼ぐという戦略であろう.誰しもが生ビールをガバガバと飲むわけではないので,利益率の高いチューハイやワインで利益を稼ぎ,客数増&回転率増で売上増&利益増を図る戦略と想定されるが,この格安飲み放題は驚異的であり,弊社は「コスパこそが最高の競争力である」と考えているけれども,デフレはヤバいところまで来てしまった感がある.

 

 

最後に余計なお世話ではあるが「Free Drink」の英語表記は止めた方が良い.英語メニュー表をわざわざ作成しながら「Free Drink」と記載している残念な飲食店がたくさんある.英語で「Free Drink」フリードリンクの表記は間違い(無料であると外国人に誤解を生んでしまう)であるので,

 

  • 「\1000 All You Can Drink(for an hour)」

 

等の正確な英語表記をしていただきたい.「Free Drink」というおかしな和製英語を流行らせるのではなく「nomihodai」という日本初の魅力的な居酒屋サービスとして堂々と発信していただきたい.(過労死:karoshi みたいに世界共通語になれば良いw).英語の綴りの間違いは笑って済まされるけれども,中学生で学ぶ程度の英語を記せないのは世界に馬鹿をさらすだけであるので気を付けましょう.